映画評論についての最近のブログ記事

渋谷東急まで行ってきました。宮益坂を見て左側のクロスタワー2階でした。なぜ映画評論家たちが高評価するのか不思議だったのです。でかい宇宙船が来る、というのは『インデペンデンスデイ』であったはず。イヤハヤ、驚きの一編でした。結構筋書きの粗いSF映画なのですが、全編ドンパチ、しかも涙腺を刺激する不思議な映画でした。色々な先輩SF映画のアイデアを取り込んでいるのですが、ハエ男(ザ・フライ)も一つでしょう。ガンダムというと私にはピンときませんが、そんな物体の活躍も見せ場のひとつ。南ア出身のおそらくブーア系のブロムカンプ監督の荒業に最後まで首根っこを押さえられて鑑賞させられたという感じです。
昨日、岩波ホールで「カティンの森」を観た。陰惨、救いようがない、などのテーマ評は知っていたが、当てはまる。ソ連の秘密警察、(FSB,KGB)の前身NKVDがポーランド軍の将校団を大量処刑した有名な史実に基づく映画だ。アンジェイ・ワイダ監督自身の父も被害者の一人という。日本の場合、占領軍サマサマという人種が大量に出てくるほどの占領統治だったが、ポーランドは、ナチスの後はソ連という往復ビンタだった訳だ。戦中のシーンも陰惨だが、戦後シーンも息がつまる光景である。
9月にDVDが出たのだが、私は遅ればせながら池袋・新文芸座で10日ほど前に見た。硫黄島の米国編「父たちの星条旗」を見てイーストウッドの熟成度を感じていたが、やはりこの映画もいい。ロー・ハイドのフェーバーさんの部下だったイーストウッドがこんな視野の広い人物になろうとは。親子関係がやや類型的だが、考えさせられ、感じさせられる事が多い。無法松とすこしの共通点はないだろうか。LEGACY LOSTがキーワードと読んだ。Fordの組み立て工だった主人公がもつ同社の名車?グラン・トリノがもう一つの主役だ。日本車への複雑な感情も垣間見える。失われるレガシーと失われないレガシー。最後のシーンは高倉健さながらだが、主人公のにぎっていたジッポー、第一騎兵師団当時のものならピカピカすぎるのでは?
昨日8月16日、池袋・新文芸座で2本立てをみた。中国人監督の「靖国」はお家芸の映画による宣伝戦の一環としていい水準であろう。ま、みて愉快ではない点も多いが参考になる点もある。高金素梅もどこか京劇俳優(たしか女優はいないのだが)のような舞台度胸を感じた。やはり芸能界・政界のツワモノであったが、いい配役でコロッと信じる方もでよう。ネバダから来た米人もいたがこれは雇われたのか判然としない。監督の執念の賜物か。映画のなかで当時のブッシュ大統領の参内を待つとの一般人の声がきこえた。
昨日、前稿を書いている時、まさか幻の映画が九段会館で上映され、トークライブがおこなわれているなど夢にも思わなかった。偶然としてもその暗合には驚かされる。配給を断られた後に自主上映を続けた事は知っていたが、このよな形でも上映されることを希望する。詳細は産経新聞の本日(8月10日)21面をご覧ください。
独立プロが1974年製作した「樺太1945年夏 氷雪の門」という作品は数奇な運命のすえ幻の映画となった。配給は東宝の予定だったが、当時加山雄三主演の「さらばモスクワ愚連隊」という映画の製作協力とからませてソ連政府が東宝を恫喝し、なんと東宝は「氷雪の門」の配給をやめるという遺憾千万な決定をしたのだ。ただしこの間の経緯は東宝がわにも異論があるかもしれない。映画のあらすじは樺太の真岡(ホルムスク)で最後まで電話交換の責務をはたした9人の交換手の物語だ。
アカデミー8部門受賞というと大変なことだろうが、それほどでもない。おそらく政治的意図がある。前半はインドのイスラム教徒の子供がヒンズーの迫害を受けつつ育つのだが目を覆う光景もありそれなりに迫力がある。後半は単なるドラマで特に秀でてはいない。クイズショーの映画は先行作品もある。レッドフォードの監督作品でサイモン・ウィーゼンタール・センターの後継者そっくりのユダヤ青年が出てきて笑った記憶がある。映画はすぐれて国際政治の道具なのだろう。イスラムの西欧に対する反感をヒンズーにもドライブする高 等戦術とみた。雑感を追加する。この映画と反対に前半凡庸で後半おもしろかったのは、コロンビアのエメラルド王の映画。東京教育大出身の日本人の物語。一 見の価値がある。インド映画ではチャンドラ・ボースを主題とした作品があるのだが、第三者により日本に輸出しない方策がとられているかもしれない。あと 『黒い雨』が日本で作られたときその国際的影響力を減ずるため『ブラック・レイン』が企画されたことも映画の影響力を真に知る人たちがいるからである。本題にもどるが、とくにお勧めもしないが、無駄な時間と後悔もしないだろう。私は、そういう目的の映画と読み取ったが考え過ぎという人もいよう。


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