2015年10月アーカイブ

ユネスコの本部が怪火で焼けたのはもう30年以上前であろう。ムボウというアフリカの出身の事務局長が不正会計その他悪の限りを尽くしていた 状況 だったから当然放火の噂は消えなかった。ユネスコ自身も反省の象徴としてこの怪火を記憶遺産に登録すべきだ。なおユネスコの南京事件登録に関して だが、早速中国国務院の楊ケッチが来日し安倍首相に面会を許された。私など外務省の関与なしにことが進行するのは首相秘書官の今井尚哉の暴走 が今 回もあったのではないかと推測するのだ。関与がないと断定するのはあまりに外交常識から逸脱しているからだ。楊氏は徹底的な反日家でこの機会に自分の名前 を出したいのはわかるがなぜ日本がそれに応じるかが問題だ。所詮ワイロがユネスコでもものを言うのは世界共通の認識だろう。そのレベルの話の延長線上に日本が応じるのは首相の最側近に売国奴が潜んでいるからだ。本人は日本のため、安倍首相のためと頑張っているつもりだと理解した い。しかし中国の軍事パレード関連に安倍さんを引きずり出そうという一点だけでも完全に狂っている。私はそう判断する。
池上彰氏と佐藤優氏の対談本『新・戦争論』(文春文庫)56ページからモンゴルに関する佐藤氏の発言を紹介する。佐藤氏の発言要旨「戦前の中華民 国の時代にソ連が外モンゴルを独立させるのを認めるかわりにチベットの独立を英国はソ連に認めさせた。モンゴル問題とチベット問題は連動している。両者は宗教が同じでつながりが非常に深い」。これは前稿で指摘したチベット・モンゴル相互承認条約の数年後のことであろう。この条約のモンゴルが外モンゴルをさすのか内モンゴルとの連合体を意味するのかはわからない。おそらく外モンゴルのみを指すのであろう。


新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方 (文春新書)
先月のことだがウガンダの内相が韓国内で診療拒否にあい帰途の航空機内で死亡していた、という事件があった。双方に言い分があるのだろうがこの件で不愉快きわまる事件を思い出した。ソウルの射撃場の火災で日本人が焼死したが、たしか1000万円程度の医療費を支払わねば遺体の搬出を許さな いと病院側が言い出した事件だ。治療費が適正なのかも疑問があるが、遺体をかたに自分の言い分を主張するのは人道に反するのだろう。外国では想像 を超えた事件は起こりえよう。教育関係者が安易に学生を外国に旅行させる場合もお国柄によって危険があるとの一例と思う。
先稿で『内モンゴルに関する本』の重要性を強調したがその理由を述べる。要するに中国が一枚岩どころか潜在的に、本質的にきわめて多くの分裂 にいたりかねない要素を持っていることを知るべきなのだ。清朝が滅んだ直後に結ばれたモンゴル・チベット相互承認条約を見るまでもなく両者は 宗教上の親近性を持ち独立した主体でもあった。事は日本の約3倍の面積どころかそれ以上の広大な地域の話なのだ。新疆には別種の問題があり、 チワン族もそうかもしれない。多面的な中国理解が必要なのだ。
なんとも重要な本が出版された。中国領とされる内モンゴルの歴史から現状までモンゴル人の心のひだまで多面的に記述された本だ。著者で編者のボルジギン・ブレンサイン氏は滋賀県立大学の先生だ。20人以上の執筆者が日本の約3倍の面積に住む内モンゴル人(中国籍)と移住中国人、そして外モンゴ ルの関係を記した本だ。失礼ながらブラック・ユーモアが随所に底流として流れているように私には感じられた。もちろん真面目きわまる内容なのだが。手短に私の理解を述べる。清朝時代にモンゴル人は満州族と協力し中国の支配にあたった。主流の満族はモンゴル人に協力させながらもモンゴル人を警戒し、ハルハ系モンゴル人の外蒙古とより清国に近いそれ以外のモンゴル人がすむ内蒙古に分割して大幅な自治を容認しつつ支配した。 それが20世紀はじめから外蒙古はロシアと後継ソビエトに指導され、内蒙古は日本の影響下となった。現在は中国政府としては移住した漢民族と元(?)地主のモンゴル人の利益の双方を配慮しなくてはならないのだろう。いやはや熟読玩味すべき本が出版されたものだ。 


内モンゴルを知るための60章 (エリア・スタディーズ)
ラブロフ外相の態度などを見てロシアが対日強硬策をとっているのを意外とする意見が日本にある。これは意外でもなんでもない。安倍首相がウクライ ナで大見得を切ったからで、むしろこの程度で済んでいるのが不思議なくらいだ。それでいて、NYでは安倍さんがプーチンに走り寄って笑顔を振りま いたようで本人はいざしらず第三者からみると支離滅裂に見えるのは当然だ。ロシア外交のウォッチャーである佐藤優氏が寸止めで言わないことがある。旧KGB出身のプーチン氏の陰にいるメドベージェフ氏は軍情報部のGRUを掌握している。プ氏との差別化に必死のメ氏のウリは反日だ。両者の 関係は微妙になりつつあるのだろうか?もっと言うとメ氏がプ氏の足を引っ張っている可能性があるのだろうか。それが賢明にも佐藤氏が明言しない一事なのだ。プ氏はメ氏よりはるかに大物だろうがどんな人間も明日は計りがたい。なにかあればメ氏がもう一度後継大統領になることだってあり得る。地球儀を俯瞰して「軽率外交」をしても国益には資さない。慎重さを安倍さんに求める。
英国のブレアといえば労働党が選りに選んだ若手のホープであった。その彼が米国のブッシュ(ジュニア)大統領の中東攻撃計画に協力して、結果 とし てロンドン地下鉄テロなどにより政界から消えていった。その一周遅れの追随者が日本の安倍首相という見立ては有力である。ブレアに関していえば、911事件(2001年9月11日)の衝撃は大きかったのだろう。かなりの情報は得ていたのだろうが(WTCビルの第7号館の崩壊は事前に英国情報機 関は予測していた可能性がある)、米国追随に大きく舵をとった。そのコストは測り知れない。安倍首相については中国情勢が彼に対する批判を減 らしていることは自明だ。しかし9月初頭の軍事パレードに関連した訪中に含みを最後まで持たせるなどお得意の外交そのものに果たして手腕があ るのか日本国民の疑問は晴れない。訪中に関しては斉木外務事務次官が必死に訪中阻止を働きかけたようだが首相として最初から峻拒すべき事柄 だ。安倍首相の「外交三昧」を見るのにえかねた外務官僚が海外勤務を望む傾向もある。慎重の上にも慎重を期すべきイスラエル訪問で在外日本人の安全は根底から悪化した。評価すべき点もあるのであろうが安倍首相が運転する電車に乗らざろうえない国民は不安にかられている。国民の責任 もある。つまり、おサルの電車にのっている幼児がおサルの運転手の運転ぶりに文句をつけるようなものか。その電車は実は人間が運行しているの である。最後に、やはり最良の人物を舵取りに選ぶべきなのだ。そうでなければ日本は消えるだろう(by李鵬)。

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