人類愛の将軍・樋口季一郎 『指揮官の決断』早阪隆著を読む

かなりむかし北海道の大手衣料品おろしの副社長格の人と会った。雑談でその180センチを超える方は昭和20年樺太の部隊から、なぜか北海道の北部に移され、訓練らしきものをしているうちに終戦を迎えそのまま復員したが不思議でたまらない、とおっしゃった。わたしは即座に「この戦争は駄目なので有能な若者を温存した」のですよと申しあげた。北部軍司令官・樋口季一郎の口頭の命令でしょう、とか体格のよい青年ばかりで四街道の野戦重砲隊にいくのではという冗談があったのでは、とは言いすぎなので控えた。前置きが長くなったが、本書は終戦時の樺太・千島以西・北海道地域の陸軍の司令官だった樋口季一郎中将の伝記である。

指揮官の決断―満州とアッツの将軍 樋口季一郎 (文春新書)
早坂 隆
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満州でユダヤ人列車の保護の決断をした方でもある。アッツ島とキスカ島の部隊やシュムシュ島の部隊の統括に当たった人物で浅田次郎氏の最近の著書『終わらざる夏』で登場してくる参謀の上司だ。早坂氏は、このインテリジェンス畑で育った公正な将軍の全体像をよくまとめている。とくに部下だった永田鉄山斬殺犯 の相沢三郎の件や米軍捕虜の取り扱いのくだりが印象的だ。

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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
昭和十三年、ナチスに追われたユダヤ人を満州に逃がした陸軍軍人・樋口季一郎。五年後、戦局が傾く中、今度は司令官として非情の決断を迫られる―。運命に翻弄されたヒューマニストの生涯を追い、戦場における生と死のドラマを描く力作評伝。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
早坂 隆
昭和48(1973)年、愛知県出身。ルポライター。日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


          

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このページは、Makoto Hiroseが2010年7月14日 16:40に書いたブログ記事です。

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