昨日、岩波ホールで
「カティンの森」を観た。陰惨、救いようがない、などのテーマ評は知っていたが、当てはまる。ソ連の秘密警察、(FSB,KGB)の前身NKVDがポーランド軍の将校団を大量処刑した有名な史実に基づく映画だ。アンジェイ・ワイダ監督自身の父も被害者の一人という。日本の場合、占領軍サマサマという人種が大量に出てくるほどの占領統治だったが、ポーランドは、ナチスの後はソ連という往復ビンタだった訳だ。戦中のシーンも陰惨だが、戦後シーンも息がつまる光景である。
一旦史実と認めたロシアも最近否認に転じたようだ。あまり日本では、話題にならなかったが、ブッシュ大統領がバルト海のリガで米民主党政権のソ連との宥和
政策、スターリンの東欧支配の容認をきびしく批判、反省した演説が思い起こされる。ソ連のような政治体制は、隣国の中国で現在も盛業中なわけで、中国の体
質改善をどう助長するか、日本への浸透をどう防ぐかが教訓だ。ベトナム人留学生の話だと、誰が中国のシンパか、判らない社会の現状だそうで、日本でのベト
ナムの印象とは大いにことなるようだ。全体主義政治体制が生んだ悲劇、というのが監督の主張であろう。
アンジェイ ムラルチク
集英社
売り上げランキング: 46852
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
第二次世界大戦中、ソ連の捕虜となったポーランド人将校数千人がソ連内のカティンの森で密かに虐殺された。そのなかに、フィリピンスキ少佐がいた。だが、
この事件を知らない少佐の娘ニカは、母と祖母と一緒に少佐の帰還を空しく待ち続けていた。やがて彼女の前にある過去を持った青年が現れる...。美しく悲
しいニカの恋の物語と共に、ポーランド史の暗部を巧みに描き出す。
著
者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ムラルチク,アンジェイ
1930年ワルシャワ生まれ。50年代から映画、放送ドラマの脚本を多数執筆。TVドラマ『家』の脚本で脚光を浴びる。80年代からは小説に転じる。代表
作は戦争に翻弄された人々を描いた『ポーランドの愛さまざま』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
コメントする