詳細の検討は、専門家にまかせるが第一印象は、結論だけを強調する例によってせこい手法を相手にとられたという事だ。テーマがテーマだが、総体的にも大国になりつつある中国のもっとも弱い文化系学問が史学だろう。人民共和国は、前朝の事跡を評価する正史を編む能力のない中国史上異例の政治集団といっていい。清朝の編纂した正史の明史は出色のものといわれているが、人民共和国政府がこの作業に取り組む意志をもつ能力があるのか判然としていない。毛主席がまだ明晰な判断力があった時に本問題を考察したとは聞いていないが、もしあったとしたらユニークな見解がかならずや聞けたに違いない。
以下は雑談だが、東大の山内教授から、歴史に関する実に短い箴言をお聞きした事がある。まだ、公にされてないと思うが、出典はなく、おそらく先生自身のご
く若いころの創作であろう。酒も入っていたので内容のメモはない。ぜひ公表していただきたいものだ。記憶しているのでは、福井憲彦教授の訳されたフランス
史学界の共著本で女性史家が「歴史学者は、物事がその後どうなったかを知っているというハンディキャップを持っている」という言葉がある。含蓄がある。
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