ピークオイルに関してかなりの本をよんだ。もっとも油の匂いのする本はPanRolling社刊『石油の消える日』K.S.Deffeys著だった。なにせ親の代から原油掘削に携わる人で本人は石油地質学者でプリンストン大名誉教授だ。石油の生成についてもわかりやすい記述がある。膨大な生物の遺骸の集積が酸化されずに地下の適度な地温の層に数千万年閉じ込められ下、上の層が特殊な滲出を防ぐ物質でできていればという何ともむずかしい条件でのみできあがる。
中近東はその条件が奇跡的に多くあった地域だ。ヨルダンは原料の有機岩(オイルシェール)は大量にあるのだがまだやきあがっていない。パンケーキはあるのだが窯に入っていないわけだ。そのような状態の岩は米国のグリーンリバー層(ワイオミング、ユタ、コロラド諸州に分布)が世界最大で油分は世界の現在の原油埋蔵量に匹敵する。著者のディフェイス氏がいぶかるのだが米国はこの油分の抽出の実用化に怠惰である。密閉して乾留すれば確実に石油は採れる。むかし日本が満州の撫順で数十万トンのオーダーでやっていたのだから出来ない訳がない。NEDOものりだすべきだ。月産1000万トンできればアメリカの国際収支は改善し米国債は値を戻し、原油価格は強力な天井に突き当たる。バレル(約0.15トン)200ドルの突破は近い将来必至の見方も多いから、日本経済も最大のチョーク・ポイントを回避できるだろう。ディフェイス名誉教授も首をひねるのだから、なぜ現在まで2箇所程の実験プラントしか米国内に存在しないかの理由はわからないが、いままで安易に輸入可能だったのが理由の一つだ
ろう。
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