2009年4月アーカイブ

補正予算の編成について「池田信夫ブログ」4月26日の『何でもあり』稿がめちゃくちゃな実体を暴露している。なにせご本人が立案したのだからリアルだ。課長補佐からなにか500億円の予算を使う案をだしてくれ、と依頼されて思いつきで200億円使う案を提出したとの事だ。
池袋駅到着。西口の池袋古書館なる古本屋で尾佐竹猛著『幕末遣外使節物語』と以前紹介した芳賀やすし氏が書いた『言論と日本人』を買う。
アカデミー8部門受賞というと大変なことだろうが、それほどでもない。おそらく政治的意図がある。前半はインドのイスラム教徒の子供がヒンズーの迫害を受けつつ育つのだが目を覆う光景もありそれなりに迫力がある。後半は単なるドラマで特に秀でてはいない。クイズショーの映画は先行作品もある。レッドフォードの監督作品でサイモン・ウィーゼンタール・センターの後継者そっくりのユダヤ青年が出てきて笑った記憶がある。映画はすぐれて国際政治の道具なのだろう。イスラムの西欧に対する反感をヒンズーにもドライブする高 等戦術とみた。雑感を追加する。この映画と反対に前半凡庸で後半おもしろかったのは、コロンビアのエメラルド王の映画。東京教育大出身の日本人の物語。一 見の価値がある。インド映画ではチャンドラ・ボースを主題とした作品があるのだが、第三者により日本に輸出しない方策がとられているかもしれない。あと 『黒い雨』が日本で作られたときその国際的影響力を減ずるため『ブラック・レイン』が企画されたことも映画の影響力を真に知る人たちがいるからである。本題にもどるが、とくにお勧めもしないが、無駄な時間と後悔もしないだろう。私は、そういう目的の映画と読み取ったが考え過ぎという人もいよう。


スラムドッグ$ミリオネア [DVD]
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meisaku.jpg著者である佐伯一麦氏は電気工などをしながら小説修行を続けた人。仙台文学館での同名の連続講座を本にした。太宰治、北条民雄、木山捷平・小山清、洲之内徹、小沼丹、山川方夫、吉村昭、萩原葉子、森内敏雄、島田雅彦、干刈あがた、の12氏の芥川賞落選事情を解説している。太宰は苦労しらずの苦労みたさ、北条は重すぎ、木山は飄々とした人柄を漠然と記憶している。洲之内は絵画的な文章表現に特徴があった。朝日の天声人語も時折、ブリューゲルの名画を日本語の文章にしたといっても決して褒めすぎでない美しさがある。ともに素養のある人であろう。選者の評価で面白いのは森内の「幼き者は驢馬に乗って」の芥川賞ならぬ文学界新人賞での安岡章太郎の選評だ。安岡氏の稟質がここにも顕われている。面白い発想の本なので文学好きの方にお薦めしたい。

『芥川賞を取らなかった名作たち』
漢字検定協会への非難がやまない。清水寺まで加わったきたが、私は赤字、赤字が多い公益法人でこれほど健闘していたところはないと思う。
昨日の読売新聞にパキスタンの一般の人の貧困ぶりと富裕層が税金を払っていない現状がリポートされていた。パキスタン援助に関する拙稿をお読みください。
靖国神社がまた問題化するかもしれない。私は中国共産党に尋ねたいが、朝鮮戦争における中国人の戦死者は顕彰するべきなのか。
大阪の大学生が著作権法違反で逮捕された。法を守るのは当たり前だが、ここらで著作権を考え直していい。この権利は特許権とおなじで芸術などのさらなる振興を目的としたものだ。
麻生首相の有力外交アドバイザー・谷内氏と毎日新聞が言った、言わないでごたごたしているとの事だ。北方領土の面積2等分案である。ロシア人というと、自分勝手で国際法など破り放題というイメージがあるが、意外と合法性にこだわる人たちだ。ロシア管轄の土地で、北方領土は最も法的根拠が薄いことは彼らも知っている。だから第二次大戦の結果と強弁するのだが、大戦の結果が全てなら東ドイツはまだあるはずだ。
suzuki.jpg軽自動車のトップメーカー・スズキの鈴木修社長の自叙伝。自動車の経営者の本といえば、GMのスローンの本や名古屋大学出版会からでている豊田喜一郎の事跡を表した本がある。後者は全国の学校図書館に常備されていい。鈴木氏のこの本は肩肘はらない楽しくてためになる本だ。さらにこの本の価値は、スズキのインドとハンガリーでの大成功までの経緯を語っている点にもある。スペインからの撤退も示唆する点が多い。第一三共、王子製紙などの経営者も熟読してほしかった。アメリカでの法務実務の重要性の記述も参考になる。トヨタも大気汚染関連の言いがかりに苦慮していたことが思い出させられる。ただ、自動車のコストダウンの努力に比し、本書の1700円はどんなものか。推薦には十分な内容だがぜひ2冊めにはご配慮いただきたい。それと愛妻のことも記述して欲しい。

『俺は、中小企業のおやじ』


中央官庁のキャリア組は、人生50年だった大正時代の仕組みをひきずっている。同期の事務次官就任を機に退官などとはさすがにすくないのだろうが、官房の仕事がキャリアの再就職さがしというのは変わっていない。この際、69歳まで役所にいてもらってはどうか。妙な団体を作らずにだ。役所が青、壮、老の3グループが協力して運営されてもよかろう。65歳を過ぎれば、週2日出勤でもよい。年金プラス若干の給与とすれば、国庫の負担はすくない。
東京で開かれたパキスタン援助国会議で1000億円の援助を日本がすることとなった。ホームレスが目立ちだした国の怪挙である。
スタンリー・ボールドウィンはイギリスの宰相。じつに難しい問題を果断に解決した。エドワード8世とシンプソン夫人の一件である。この宰相は、独身の王であったエドワードの希望を粉砕し、王自身から退位の意思を表明する政治的決断をさせた人物である。
また読んでしまった。これが実感である。伊奈久喜氏、日経新聞「風見鶏」欄。誠にしつこいかもしれないが言わざろうえない。今日、第2週の日曜日が彼の日らしい。『日米に残る歴史のトゲ』と題する小論だ。テーマは真珠湾と原爆投下の対比。原爆投下を日本の重臣も肯定したと書き、一方文末では真珠湾の式典への日本代表参列への米側の抵抗感を記述する。
nichi.jpg
拙稿『Ohne Freude  ヒラリーとのサイン』でも書いたが、日本の外相等は外国との文書に実に気軽にサインするようだ。先祖が不平等条約でどれだけ苦労したかの知識はなくなったのか。そういえば、小泉純一郎氏もピョンヤンでまずサインしました。孫崎享氏の新著『日米同盟の正体』でもとんでもないサインの話がある。あれほどもめにもめた安保条約は1年ごとの自動延長となっているが(いつでも、双方とも1年後に解消可能)、2005年10月29日に日本の外相・防衛庁長官と米国の国務長官・国防長官がサインした文書「日米同盟 未来のための変革と再編」で変身したという。国会審議など記憶にない。こんな事でいいのか。航空自衛隊総体の司令部がこともあろうに外国軍基地である横田基地内に移るのだから常人から見れば、この世のことともおもえないことも小泉時代にはおおありなのだろう。著者孫崎氏は外務省の出身。国際情報局長の後防衛大学教授の経歴をもつ。外務省には、91年ごろまで日本の国益を第一に考える真っ当な空気があったが、その後、巧妙で執拗な米国の間接的な人事介入で米国におもねる気風が一般的になったようだ。「影響力の代理人」は日本の各界にいる。孫崎氏もその毒牙にかかったのか。私などあまり米国大使館の工作が小泉時代うまくいきすぎて、シャー時代の駐イラン米大使館とおなじユーフォリアに浸っていると警告しているのだが、はたして効くものか。日米関係への著者の懸念は本書147ページに要約されているが、第8章の核武装に関する見解も参考になる。講談社現代新書 本体価格760円

日米同盟の正体・迷走する安全保障 (講談社現代新書) (新書)孫崎 享 (著)
国際会議をひらきつつ混乱をみせつけるタイ。私のみるところ、タクシンがどうのこうのというのではない。根底はタイ王室に対する国民の不安の反映である。勿論政争はある。しかしこの政争も王室をだれが継ぐか、継ぎうるかの疑念が根底にあると私は直感する。ひるがえって我が国である。実になくてもよかった国難の素が東宮家によって孵化されつつある。
さきほどロンドンでおこなわれたG20の会議での記念写真をご記憶だろうか。ブラウンの左右に中国とブラジル、2列目にオバマ、そして麻生は最後列の隅の近く。この配列はホスト国の専権事項だ。実はこの種の日本にたいするいやがらせはブレア時代から踏襲されている。陰湿で不愉快な対応で溜飲をさげる愚かしさ。この国の世界における指導力の限界を示しているのがこの写真である。

参考写真:AFP:団結示したG20、集合写真撮影では団結できず
 『風見鶏』というコラムが日経新聞にあり、伊奈久喜氏が『「小沢一郎」という逆説』と題する小論を書いている。例の第7艦隊発言を解説しているのだが、これがわからない。あの発言が米国の一部の国際戦略家の賛意を得ているらしいこと。岡田・前原が政権党の党首になったらアカンこと(誰にとって?)。このことをいいたいのだろうか?正直言ってこの方の論説にはほとんど期待できないと個人的には思っているのだが、今回は(3月8日)はわかりにくすぎる。次は朝日新聞の『風考計』で若宮啓文氏(3月16日)の「校長を悩ます『田母神』応援団」という文章だ。あえて言うが若宮氏はもう少し日米開戦史を勉強したほうがよかろう。フレデリック・モアーの日米 外交秘史、モルゲンスターンの真珠湾などはすでにお読みだろうか。しかも論法が卑しい。文末に反論するが、日米安保体制の要職にいた人が、祖国が亡国かい なかの関頭にあったときに米国から不当な挑発うけた史実があったととかんがえてはいけないのか。私自身はルーズベルト政権が外交交渉を打ち切っても批判しないし、できない。ただ許すべからざる挑発行動が日本に対してあったことは厳然たる歴史的事実である。そのことを記したモアーの前記書が戦時にもかかわらずベストセラーになったためル政権の意をうけたサイモンシュスター社が釈明の書「HOW WAR CAME」を出したことを申しそえる。
麻生首相から強い調子の北朝鮮批判の言葉が続いている。まさか自分の支持率上昇のためとは思いたくないが、適切なのか。
芳賀 綏氏の『威風堂々の指導者たち―昭和人物史に学ぶ本』を読んだが、おもしろい。吉田茂,石橋湛山、西尾末広、芦田均,河上丈太郎の評伝なのだが、ほぼ同時代のひとの生き様が5人5様に描かれている。その中でも芦田均の記述が有益だ。戦後60余年続いた吉田路線に当初から「普通の国路線」を志向した芦田が国会で吉田に論戦を挑んだ「吉・芦論争」は国会討議の模範にたる緊迫した知的質疑応答だったという。必ずしも吉田の真意ではない、米国依存路線の破綻が露にsyowa.jpgのサムネール画像なってきた現在、芦田の再評価が急務だと思う。その意味でも必読の本だ。芦田、塩爺、後藤田正晴ともに大庄屋の家柄なのが興味深い。今日的には、芦田が苦しんだ検察の無謀なでっち上げ的起訴事件の事がある。小沢氏より遥かにクリーンだった芦田氏だから単純な比較は不可能だが、何かを感じさせる。検察審査会は検察の無起訴案件を審査するが、起訴案件を審査する機関が民主主義に必要な時期にきているのかもしれない。清流出版刊、本体1800円。

商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
近代政治家に学ぶ"真の指導者"とは...昭和史の人物ドラマを活写。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
芳賀 綏
昭和3(1928)年生まれ(北九州市出身)。昭和28年東京大学文学部卒業。東洋大・藤女子大・法政大助教授、東京工業大・静岡県立大教授(その間、旧西独ルール大客員教授・NHK部外解説委員)を経て、東京工業大学名誉教授。NHK「視点・論点」「ラジオ深夜便」などに出演、産経新聞「正論」欄メンバーのほか活字・電波メディアで評論活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

威風堂々の指導者たち―昭和人物史に学ぶ (単行本)
日本政府はインドとパキスタンから核弾頭15発ずつを1年契約で貸与される契約を個別に結んだ。弾頭は自衛隊の2隻の潜水艦に保存されることになる。
日本の今後の外交課題は核兵器の武器庫(アーセナル)への参画となる。自分で所有しなくても、核兵器へのアクセスの道があれば、なかなか日本を核攻撃することはむずかしくなる。
私は麻生氏を世評より評価していたのだが、今次の北朝鮮ロケットの対応には失望している。麻生さんの企業群は太郎氏の社長の時は駄目で弟が再興したとの事だが、やはりとても企業経営は無理だったろう。
イチゴの甘王の小箱がモスクワで7000円なのに大人気とのことだ。日本人は製品の工夫はするが、それを高く売る工夫はしない。これが一般的な評価だ。このイチゴの例は、農産品のランボルギーニといえるかもしれない。高級和牛といい、おもしろい路線がみえてきた。日本の産品すべてにこの可能性を考えて欲しいものだ。
わが国が大韓民国を朝鮮半島における唯一の正統政権と認めたのは冷戦下の米ソ対決の時代である。
ブログの米流時評によると、米国諜報機関は今次の北朝鮮のミサイルが核ミサイルとの疑いを持っているという。

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