多喜二の「蟹工船」を読んで左翼のシンパになる若者が少なくないという。気分はもうなんとか党と云うわけか。私にいわせれば、この本は右派になる絶好の教本である。
戦後、国家権力の象徴として画かれた帝国海軍の駆逐艦が北の海から消えて、零細な日本の漁民が漁船がどうなったのか。ソ連監視船の機関銃の乱射、強行接舷による溺死、凍死者の続出である。少年時代を、李承晩ラインでの蛮行と北方海域での実力行使の二重奏で育った世代として、若いかたにアドバイスしたい。今のところ極端な日本にたいする暴力の行使は休止しているかもしれないが、日本の力が衰えたら、いつでも再開する。西木正明氏のデビュー作である「オホーツク諜報船」との併読をお勧めする。
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